廃線跡を見つけましょう
地図を見てみよう
もしかしたら、昔ここに鉄道があったのかもしれない。そう考えたとき
「どのような人や物を運んでいたのか知りたい・・・」
「どのような列車が走っていたのか調べてみたい・・・」
「本当に鉄道があったのかわからない・・・」
の様に、興味はあるけど半信半疑な方々も多いのではないでしょうか?
いわゆる「廃線鉄」といわれる程ではないけれど、なぜか廃線跡が気になる。
ここではそのような廃線跡が気になる方々が、身近な廃線をどのようにして調べたら良いのか、役立つ知識をご案内致します。今回は、身近な廃線跡を見に行く前の下調べとして、地図をどのよう方法で使い、調べていくかについてご案内をいたします。
目次
①廃線になった年代を調べよう
②古い地図を入手しよう
③地図の取り扱いは気を付けましょう
④廃線跡が残っていそうな場所は?
⑤まとめ
①廃線になった年代を調べよう
身近な廃線跡。場所はだいたい分かっているけれど、実際はどこにあるのだろうか?郷土資料や過去の時刻表などを見ても、実際の場所はあいまいなことがほとんどです。場所を調べるには、ある程度正確な地図が必要になります。

過去の地図は地域の図書館で閲覧できます。過去の地図を閲覧する前に必要なことは、どの年代の地図が必要になるかということです。まずは郷土資料や過去の時刻表などで、鉄道があった年代を特定しましょう。そのうえで、過去の地図で鉄道のあった場所を調べましょう。
過去の地図について、地域の図書館で見つからない場合は、時間と手間はかかりますが国立国会図書館がおすすめできます。国立国会図書館は納本制度により、すべての出版物が揃っているからです。これらの図書館を訪れる際は、あらかじめ「蔵書検索」などで地図の有無を確認の上、時間に余裕を持って行くことをおすすめします。
②古い地図を入手しよう
郷土資料や過去の時刻表などで調べた年代がいつごろなのか、がわかったところで過去の地図を実際に閲覧してみましょう。過去の地図はできるなら、調べた年代の前後も含めて閲覧してみましょう。その路線の長さの変化もわかるからです。

閲覧していくと、どのエリアの地図か、また、どの年代の地図が必要になるかがわかってきます。今後、廃線跡を歩くことを考えると、該当する地図を入手する必要があります。図書館のルールに則って、複写サービスを利用しましょう。図書館の多くは著作権法の範囲内で地図の半分以下であれば、コピーできます。
また、図書館の複写サービスの利用によらない方法もあります。国土地理院で謄本、または、抄本の交付を受ける方法です。該当エリアのどの年代かがわかれば、郵送や「国土地理院ウェブサイト」 https://www.gsi.go.jp/ からでも申請できます。
どの方法で入手するかは、必要な地図の範囲により決めていくことをおすすめします。
③地図の取り扱いは気を付けましょう
古い地図は廃線跡の記録を残すという観点から、紙の状態で手元に置いておくことをおすすめします。ただ、紙は汚れたり破損する恐れもあるため、取扱には十分気を付けましょう。

廃線跡の下調べを、紙の状態の古い地図で行うと、
・地図に直接マーカーやメモを記入できて、記録として残しやすい。
・紙なので軽くて持ち運びやすい。
というメリットがあります。しかし、
・汚れたり、破損すると元に戻らない。
・ボールペン等でマーカーやメモを記入すると消せない。
・持ち運びに気を遣う。
というデメリットがあります。
PCやスマートフォンなどインターネットに接続できる環境があれば、限定的になりますが、オンライン上で古い地図を表示できます。ただし、マーカーやメモを記入することが出来なかったり、該当エリアや年代がカバーされてない場合があったりするデメリットがあります。しかし、汚れや破損の心配もなく、持ち運ぶことがないメリットは大きいといえましょう。
紙の古地図が心配な方は、PCやスマートフォンを使う下調べも検討してみましょう。
④廃線跡が残っていそうな場所は?
廃線跡が残っていそうな場所の下調べに必要になるのが、現在の地図です。現在廃線となっている鉄道が載っている古い地図と現在の地図を比較して、廃線跡として残っていそうな場所を調べていきます。

比較用の現在の地図を用意します。出来れば古い地図と同じ縮尺のものが良いでしょう。そのほうが調べやすいからです。PCやスマートフォンなどインターネットに接続できる環境があれば、 「Google Maps」 https://www.google.co.jp/maps/ などのGIS(Geographic Information System)「地理情報システム」 の利用をおすすめします。縮尺が任意で該当エリアを絞り込みやすいからです。また、現在の状況を拡大して調べやすい点もおすすめできる理由です。
GISで「Google Maps」のほかでおすすめなのが、
・「地理院地図」 https://maps.gsi.go.jp/ ここでは過去の航空写真も閲覧できます。
・「今昔マップon the web」 https://ktgis.net/kjmapw/ ここではエリアは限定されますが、過去の地図と現在の地図を並べて閲覧できます。
・「ひなたGIS」 https://hgis.pref.miyazaki.lg.jp/hinata/ ここでは年代とエリアは限定されますが、現代の地図のほか過去の地図も閲覧できます。
となっています。各GISの利用規約等をよく確認してから、利用するようにしましょう。
このような地図を利用しながら、廃線跡が残っていそうな場所をピックアップしていきます。ピックアップする観点として、
・過去の鉄道が現在、道路となっていて、且つ、その道路延長線上に空地のような状態になっている場所
・過去の鉄道の脇に沿って立っている建物が、現在も残っていると推測でき、且つ、その付近で空地のような状態になっている場所
・過去にトンネルや橋梁、駅施設などがあった場所
等があげられます。そのほかにも観点はありますが、実際に歩く時の安全を考えると、上記の観点での調査をおすすめします。
また、「Google Maps」ストリートビューで現況の確認もある程度できるので、こちらの利用もおすすめできます。
このように廃線跡が残っていそうな場所を、地図等を使いながら下調べをしていくことも、廃線跡を見つける醍醐味でもあります。楽しみながら調べましょう。
⑤まとめ
この記事では身近な廃線跡を見に行く前の下調べとして、地図をどのよう方法で使い、調べていくかについてご案内をいたしました。
要点をまとめると以下の通りです。
・過去の地図はどの年代の地図が必要になるかを先に特定してから調べましょう。
・過去の地図の入手は、図書館の複写サービスを利用するか国土地理院で謄本、または、抄本の交付を受ける方法があります。
・紙の古地図が心配な方は、PCやスマートフォンを使う下調べも検討してみましょう。
・廃線跡が残っていそうな場所を、地図等を使いながら下調べをしていくことも、廃線跡を見つける醍醐味でもあります。
繰り返しになりますが、廃線跡について、地図等を使いながら下調べをしていくことも、廃線跡を見つける醍醐味が重要なポイントとなります。
廃線跡を探ること、ぜひこのポイントを押さえて、楽しんでください。
